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Roland TR-727 [diary]

ローランド社が1986年に発売したリズムマシン「TR-727」を入手しました。

tr727-3.gif


リズムマシンっていっても、このTR-727はパーカッションキットのリズムマシンで、ボンゴとかコンガとか、アゴゴとか、ラテンパーカッションサウンドの音源なんですね。普通のドラムの音が出るTR-707と同時期に発売されました。当時定価が99800円。

ローランドのリズムマシンといえば、TR-808やTR-909が有名ですね。テクノやハウス、現在のエレクトロに至る全てのダンスミュージックの礎を築いたリズムマシンたちです。707や727は、909の後輩なんです。音源が完全にPCM化、デジタル化されて、値段もグッと安くなった。

で、808も909も、707も727も、発売当時、特に日本では、まったくといってもイイほど評価されなかった(^^;) 「きわモノ」扱いでした。これらのリズムマシンを一躍ダンスミュージックの主役に押し上げてくれたのは、シカゴやデトロイトを当時拠点にしていたクリエイターたち。シカゴハウスとかデトロイトテクノとか呼ばれるクラブミュージックですね。

日本製なのに日本で評価されなくて、海外のクリエイターから評価され有名になった楽器って多いんです。TR-727と同じローランド社の「TB-303」というシンセベースの音を出す機材は、当時日本では「おもちゃ」扱いで(^^;)、だれーも振り向きもしませんでした。で、これが海外で、特にハウスミュージックで使われると、ものスゲぇ人気になり、2011年の今もまだ高い評価を受けています。もーとっくの昔に製造中止になっちゃったんですけどね、TB-303。

TM Networkでも、これらのリズムマシンはよく使われていました。

TR-727サウンド炸裂なのは、TM Networkとしては後期の作品ですが「Love Train」。もーこの曲はTR-727がないと、まさに「始まりません」ね(^^;)

なくしちゃったんだか壊れちゃったんだか、なんで手元にないのかすらワカんないTR-727なんだけど(^^;) e-Bayで競り落とし、やっと手に入れました。

動かしてみたんだけど、やっぱイイんです。
技術は進歩しても、コピーは元祖にゃ勝てないんです(^^;)

TR-727をメインにしたライブをやりたいくらい(^^;) 演奏曲は、Love Train→Wild Heaven→Dive into Your Body→The Point of Lovers Night→Love Train→Love Train→Love Train(繰り返し)。

しばらくは、仕事の指向が80年代半ばのハウスやラテンサウンドに傾倒するかも知れません(^^;) まっ、なんかそのくらい影響力を持った偉大な楽器です「TR-727」。武蔵小山のアーケードでラテンパーカッションが鳴り響いていたら、それはボクのストリートライブです。

JAY'S GARDENにも教えてやろっと。

☆BGM : KOMPILATION / PLASTIKMAN


2011-06-05 19:22  nice!(9)  コメント(8)  トラックバック(0) 
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コメント 8

yks

小室さん関連でTR-727といえば、「Digitalian is eating breakfast」収録の
インスト曲「WINTER DANCE」のド頭で鳴っていた[LOW CONGA]の音を思い出します。
なるほど、よく聴き返してみると「LOVE TRAIN」や「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」の
パーカス隊もTR-727だったのですね。

懐かしさのあまり「LOVE TRAIN」のパーカスをちょっと打ち込んでみました。
リバーブはAMS RMX-16っぽい響きに聴こえたので定番の[Non-Lin]で。
http://fkja.voiceblog.jp/data/yuukiss/1307748016.mp3
(偶数小節=原曲トラック、奇数小節=打ち込み)


「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」といえば、シングル版のあのずっしり重く
密度が高く金属的な響きもあるスネアは、どの機材の音なのでしょうか?
発売時期から推測するにRoland R-8あたりにゲートリバーブをかけたのかと
思うのですが、なかなか “あの音” に辿り着けません。
20年以上追い求めてる課題の一つなので、ヒントだけでもいただけると幸いです><
by yks (2011-06-11 08:42) 

cozy

>yksさま
「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」のスネアはSynclavierです。
20年も追い求めている課題に、あっさりお答えして恐縮です(^^;)

ちなみに「LOVE TRAIN」のTR-727リバーブはLexicon 224だったような記憶があります。打ち込み、すばらしいですね(^^)/

実はここ最近、とある仕事にて、過去のTK作品を完全コピー再現しております。まっ、携わった作品なんで、ちょっとやりゃ思い出すんですが。「TMN 4001 DAYS GROOVE」で何10曲もコピーして以来のおっぱまりです(^^;) これ、夏頃以降にお聴きいただけるかと思いますんでお楽しみに。
by cozy (2011-06-11 22:58) 

yks

>cozyさま
積年の謎が氷解する素晴らしいヒントありがとうございます!
今からSynclavier 6400を個人所有するのは流石に無理ですので、市販されている
シンクラヴィアライブラリのエレドラカテゴリを中心に波形を探そうと思います。
「LOVE TRAIN」のTR-727リバーブの情報もありがとうございました!

個人的に小室さんや久保さんのサウンドを辿るのがライフワークの一つなのですが
2011年の今でも新たな発見があり、改めて素敵な作品に感謝しつつ酔いしれてます。
ちなみに昨日は中森明菜さんの「愛撫」の声ネタを一通り探っていたのですが
「全編Simon Harrisシリーズ縛りかと思いきや、最後の大サビでJanet Jackson!
(ジャネットの某曲はtrfの1stアルバムでも多用されてましたね)」みたいに
当時のスタジオ事情(?)を想像しながらピースを埋めるのが趣味になっています。

>とある仕事にて、過去のTK作品を完全コピー再現しております
楽しみにしてます!頑張ってください!
by yks (2011-06-12 10:07) 

cozy

中森明菜さんの「愛撫」やtrf、globeなどの作品は、マニピュレーター・村上章久の膨大なサンプリングライブラリーから生まれています。彼は歴代TKアシスタントの中で最も優れたマニピで、頼めばどんな音でも出てきます(^^;) 「Boy meets girl」のサンプリングも「恋しさと・・・」も「Wow War・・・」もそう。華原朋美作品は傑作ですよね。

安室奈美恵さんのツアーなどで大忙しの村上くんですが、彼に尋ねれば、yksさんの疑問は全て解決すると思われ・・・
by cozy (2011-06-12 13:06) 

yks

>cozyさま
なるほど、あの時期のサンプリング系マニュピレートは久保さんではなく
村上さんだったのですね。
>「Boy meets girl」のサンプリングも「恋しさと・・・」も
どちらもPascal Gabrielのサンプリングネタがガッツリ鳴っていて、「1994年
前半のTK作品で特に使用率が高い盤だなー」と個人的に分析してました。
「Wow War~」の声ネタはEnsoniq社純正ライブラリの中で見つけた記憶が。

優しい久保さんがあまりにも積年の謎に応えてくださるので、この機会に
「愛がもう少し欲しいよ」の太くて存在感のあるMoogっぽいベースは実際に何を使いましたか? とか
「COME ONE EVERYBODY」のスネアとタムはEMULATORⅢの標準ライブラリって噂は本当ですか? とか
「RUNNING TO HORIZON」はKORG M1の内臓波形が多い気がするのですがのベース音の正体は? とか
「GAMAN everybody」のOberheimっぽいシンセブラスは実際に何で鳴らしてますか? とか
お聞きしたい事は山ほどあるのですが、あまりにコメント欄を占拠するのも
申し訳ないのでここまでにしたいと思います。

以上、ミクロ小林の元ファンでした><
by yks (2011-06-13 20:37) 

cozy

「愛がもう少し欲しいよ」のベースはJD-800だと思います。

「COME ONE EVERYBODY」は記憶がないな・・・(^^;)
Londonで録ったんぢゃなかったですかね、これ?だとすると、マニピは迫田さんで、スネアとタムは誰かに叩いてもらったのかも。先生かもしれないけど。あの当時EⅢを持っていたのは確かですが。

「RUNNING TO HORIZON」のベースはSynclavierだと思います。あまり知られていませんが当時AKAI VX600をよく使ってました。それとEnsoniq VFX-SDですね。M1は日向大介さんが持ってたな。

「GAMAN everybody」のブラスはE-MU PROTEUS1と2をメインに、D550やM1Rなんかが混ざってると思います。trf「Overnight Scentsation」も同様です。

80年代後半から90年代半ばまで、シンセをはじめ電子楽器やデジタル楽器などの成長期でした。Macintosh128kの発売やTM Networkのデビューが84年ですから、必然の時代の流れだったと思います。そんなイイ時代、音楽のゴールドラッシュのような時期に、ボクは小室哲哉さんの傍ら、青春時代を過ごしました。

あっ、昨夜の先生、カッコよかったですね(^^)
by cozy (2011-06-14 10:35) 

yks

>cozyさま
これまた貴重な情報を本当に本当にありがとうございます!

>「愛がもう少し欲しいよ」のベースはJD-800
個人的にJD-800のベースを使っているという印象があまりなかったので
(「Hit Factory」の何曲かで「あ、このベースはJDかな?」と思ったぐらい)
まさに目からウロコでした!

>「COME ONE EVERYBODY」
この曲は個人的に気になる謎が多いです。冒頭のいかにもFairlightなオケヒも
「Emulator派の小室さんがフェアライト?」と思いましたし、だとすると
TX16Wの純正ディスクの方を使ったのかな?なんて勝手に想像してました。
そういや(当時TMベースレイヤーの定番だった)PRO-ONEのレンタルが
ロンドンで間に合わず、MiniMoogを使った…なんて噂も聞いたことが。

>「RUNNING TO HORIZON」のベースはSynclavier
これまたドンピシャな答えをありがとうございます!
試しにM1やDX7IIと一緒に鳴らしてみたらバッチリ収まってくれました。
http://fkja.voiceblog.jp/data/yuukiss/1308197088.mp3
ブラスリフの音、M1の波形で頑張ってみたんですがイマイチ似なかったので
AKAI VX600やVFXあたりに秘密があるのかもしれませんね。
久保さんでEnsoniqといえば、噂の“特注ラック”は未だ現役なのでしょうか。

>「GAMAN everybody」のブラス
おお、色々と重ねてらっしゃったのですね。
余談ですが、当時は曲頭のネタ(THE DISCO FOUR「DO IT, DO IT」のアレ)を
TX16Wに放り込んで使い倒させていただきました。

改めて、小室さんや久保さんのサウンドメイキングに心躍らせ没頭する日々が
送れたことに感謝します。
今回のTR-727のように、往年のレガシーギアに関するエピソードを
また書いていただけることに期待しています><
by yks (2011-06-16 13:57) 

こーいち

やはり、リズムマシーンって良いですね。
by こーいち (2015-10-01 21:17) 

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